米田病院 よねだクリニック 学会発表報告
こんにちは、リハビリテーション科の片桐です。
今回は、院長先生とリハ科の柔道整復師 伊藤雅流さん・永田和平さんの学会発表について報告いたします!
米田病院・よねだクリニックでは、学会などでリハビリ科スタッフも発表できるよう、日々研鑽を重ねています。
診療以外にも、院長先生・福山先生、リハ科スタッフの有志が集まり、毎週火・土の朝(診療前の8:00~8:30)に勉強会を行っています。
現在は、「アキレス腱断裂」「成長期腰椎分離症」「膝前十字靱帯損傷」を中心に勉強会を開催しており、9月~11月の3ヶ月間で3つの大きな学会で発表いたしました。
①第43回日本整形外科スポーツ医学会学術集会
(9月8.9日 シーガイアコンベンションセンター 宮崎県)
②第42回日本足の外科学会学術集会
(11月8.9日 ウィンクあいち)
③第28回日本臨床スポーツ医学会学術集会
(11月18.19日 国立オリンピック記念青少年総合センター)にて
上記の学会は、医師だけでなくメディカルスタッフも発表できる場となっています。
もちろん発表のためだけに勉強会を行っているのではなく、勉強会や発表を通して学問的な考え方を体感し、知識を増やしています。
また多くのレベルの高い発表を聞くことにより、個人・病院全体の質の向上に繋げていくことを目的に、勉強会を行っています。
①まずは、宮崎県で行われた第43回日本整形外科スポーツ医学会学術集会のレポート!
↑ 2000年の九州・沖縄サミット外相会合の開催会場にもなったシーガイアコンベンションセンター
発表演題は
■「急性アキレス腱断裂保存療法でのMRI・エコー・臨床所見からみた、初期固定肢位・全荷重・足関節自動運動開始時期の考察」院長先生
■「当院における発育期腰椎分離症の対応-特にに早期・超早期例に対するスポーツ復帰に注目して-」伊藤雅流さん
↑伊藤さんは、よねだクリニックリハビリテーション科に勤務
お二人の発表は臨床と直結しており、参加者からも多くの質問がなされていました。
伊藤さんは、腰椎分離症のトップを走る徳島大学グループの医師や理学療法士とも意見交換を行っていました。
②次は第42回日本足の外科学会学術集会のレポート!
発表演題は
■「アキレス腱新鮮皮下断裂保存療法での固定開始から比較的早期のMRI・エコー・臨床所見の推移について」院長先生
■「新鮮期を過ぎて当院へ来院したアキレス腱断裂に対し保存療法にて経過観察を行った3例のMRI/エコー/臨床所見を比較した症例報告」永田和平さん
↑ 院長先生・永田さんの記念写真!
永田さんは、米田病院の外来リハビリテーション科に勤務
発表後には、質問していただいた医師と更なる意見交換を行っていました。
発表資料の作成は、忙しい業務の合間を縫って、リハ科スタッフとグループを組み準備しています。
また、この学会の目玉として「アキレス腱断裂-手術か保存か-」というテーマのアカデミックディベートが行われました。
アカデミックディベートは、その分野の最先端をゆく第一人者たちが、その知識や経験をもとに熱い議論を行うというもの。
このディベートには、アキレス腱断裂の第一人者である大阪医科大学の安田稔人医師が参加され、そのお相手として、当院の院長先生にご指名があったのです!
当院では、2013年から新鮮アキレス腱皮下断裂に対してほぼ全例(84例)に早期加速リハ保存療法を行っており、再断裂はそのうちの2例という好成績が認められたこと、そして何よりも院長先生と毎週の勉強会、毎年の主要な学術集会で発表を行い、小さな積み重ねを継続して行ってきた結果、このような大役を仰せつかったというわけです。
ディベートでは保存療法・手術療法のメリット・デメリットが 述べられ、エビデンスレベルの高い論文をもとに熱い意見交換を行いました。
どの治療法を選択しているかを参加している医師たちに問いかけたところ、はじめは「手術療法を選択する」という医師が多かったのですが、最終的には、大多数の医師が「患者に選択させる」という意見に変わっていました。
院長先生はじめ、勉強会メンバーの地道な努力が世間に広く認められた瞬間でした!
③そして最後に、第28回日本臨床スポーツ医学会学術集会のレポート!
↑会場は国立オリンピック記念青少年総合センター
1964年東京オリンピックにおける代々木選手村の集合住宅を改修して、オリンピック翌年の1965年に開業した施設です。
発表演題は
■「新鮮アキレス腱断裂では足関節最大底屈位固定開始後1週でMRI上全例腱断端が接触するか?」院長先生
■「愛知県における小中学生器械体操競技者に対する腰椎分離症アンケート調査」伊藤雅流さん
↑伊藤さんは急遽演者変更の中、発表されました。
学会出席の間、患者さんにはご迷惑をお掛けしました。また留守の間、サポートしてくれた職員の皆様に感謝しています。
今後も勉強会の継続、学会発表、参加が米田病院・よねだクリニックの質の向上、安全な運動器医療の提供になると確信しています。今後とも宜しくお願いします。
☆おまけ☆
宮崎から名古屋に帰る際、プロペラ飛行機に乗りました!
もっと揺れたりするかと思っていましたが、意外に揺れませんでした!